普通のデッキでは、カードをトラッシュに送ることは損失です。ところがマッドパーティというワザは、その損失をそのまま火力に変換します。捨てれば捨てるほど強くなるという逆転の発想です。しかも同じワザ名を持つポケモンが複数種類用意されているため、条件を満たしやすい設計になっています。ここでは公式のカードテキストと発売時のニュースを起点に、仕組みと今の扱いを整理しました。まずは何を数え、どこまでダメージが伸びるのかを明確にします。

この記事で分かること

  • マッドパーティというワザの効果
  • 対象になる4枚のポケモン
  • 打点の計算方法と実際の数字
  • トラッシュを増やす手段の考え方
  • 今どのレギュレーションで使えるのか

マッドパーティとは何か

まず正体をはっきりさせます。

ワザの名前である

マッドパーティはデッキ名ではなく、複数のポケモンが共通して持つワザの名前です。公式のニュースによると、2020年4月24日に強化拡張パック「爆炎ウォーカー」が発売されました。このワザを持つポケモンのカードは、そこに4枚収録されています。

対象になる4枚

公式のニュースでは、該当するポケモンとしてガラル バリコオル、デデンネ、ポットデス、ホルビーの4種類が挙げられています。

同じワザを持つポケモンが4種類あるという構造が、この仕組みの土台になっています。

ワザの効果

公式のニュースに掲載されているテキストは次のとおりです。自分のトラッシュにある、ワザ「マッドパーティ」を持つポケモンの数×20ダメージ。

自分の場ではなく、トラッシュを数えるという点が最大の特徴でしょう。

打点の計算方法

数字で確認します。

公式が示した例

公式のニュースでは、具体的な計算例が示されています。トラッシュにワザ「マッドパーティ」を持つポケモンが5枚なら100ダメージ、10枚なら200ダメージ、15枚なら300ダメージ。

上限の考え方

同じ名前のカードは4枚までという制限があります。4種類それぞれを4枚ずつ入れれば、理論上は16枚がデッキに入る計算です。

全部をトラッシュに送れば320まで届く可能性がありますが、現実的には手札や山札に残る分があるでしょう。

何枚を目標にするか

10枚で200、12枚で240。この水準に届けば、多くのポケモンを1発で倒せる打点になります。

15枚を狙うより、10枚前後を安定して確保する構成のほうが実戦的でしょう。

数えるのはトラッシュだけ

場にいるポケモンは数に入りません。手札にあるカードも、山札にあるカードも対象外です。トラッシュに送るという行為そのものが、打点の準備になります。

ポットデスの公式データ

トラッシュの枚数を打点へ変える戦略を表すオリジナルビジュアル

対象4枚のうち、代表的な1枚を詳しく見ます。

基本の数値

進化段階は1進化、タイプは超、HPは60です。弱点は悪で×2、抵抗力は闘で-30、逃げるためのエネルギーは無色1個だけです。カード番号は037、収録は強化拡張パック「爆炎ウォーカー」です。

進化元はヤバチャです。ルールを持たないポケモンなので、倒されても相手がとるサイドは1枚で済みます。

特性ティーブレイク

効果は次のとおりです。自分の番に、自分の手札からワザ「マッドパーティ」を持つポケモンを1枚トラッシュするなら、1回使える。自分の山札を2枚引く。

捨てながら引く

手札からマッドパーティ持ちを1枚トラッシュして、山札を2枚引きます。トラッシュを増やしながら手札も増えるという、この仕組みの中心にある特性でしょう。

1匹につき1回なので、ポットデスを複数並べればその数だけ使えます。

ワザ マッドパーティ

コストは無色エネルギー2個、威力は20×。どのタイプのエネルギーでも撃てるため、エネルギーの構成を選びません。

HP60という耐久

ほとんどの攻撃で1発で倒れます。倒されてもサイドは1枚なので、数を並べて回していく運用が前提でしょう。

トラッシュを増やす手段

打点を伸ばすには、トラッシュに送る手数が必要です。

特性で送る

ポットデスのティーブレイクが基本の手段です。手札の該当ポケモンを1枚捨てて2枚引くため、繰り返すほどトラッシュが厚くなります。

複数匹を並べれば、1番で複数枚を送れる計算になります。

手札を捨てるカード

手札をトラッシュして山札を引くカードがあれば、まとめて送れます。該当ポケモンが手札に溜まっている場面では、こうしたカードの価値が上がるでしょう。

倒されて送る

場にいた該当ポケモンが倒されれば、そのままトラッシュに行きます。HP60のポケモンが並ぶ構成なので、この経路も現実的に働きます。

倒されることが打点の準備になるという点は、この仕組みの独特なところでしょう。

枚数の管理

トラッシュの枚数は対戦中に変動します。攻撃前には必ず数え直してください。相手にも見える情報なので、確認すること自体は問題ありません。

今このデッキは使えるのか

対戦目的で調べている人にとって重要な部分です。

スタンダードでは使えない

公式が案内しているスタンダードレギュレーションで使えるのは、カード左下のマークにH・I・Jと書かれたカードです。この範囲は2026年1月23日から適用されています。

強化拡張パック「爆炎ウォーカー」は2020年発売のソード&シールドシリーズの商品です。したがってスタンダードの公式大会には持ち込めません。

エクストラなら使える

エクストラレギュレーションは、BWシリーズから最新のカードまでが対象です。ソード&シールドシリーズもこの範囲に含まれるため、エクストラの大会や対戦なら使えます。

ただし公式が案内しているエクストラの使用禁止カード一覧は、必ず確認してください。当時使われていた補助カードが、その後に禁止された例もあります。

エクストラ特有の制限

サポートの「アララギ博士」と「プラターヌ博士」と「博士の研究」は、枚数にかかわらず1つのデッキに1種類しか入れられません。「フラダリ」と「ボスの指令」も同様です。

手札を捨てて引くサポートを軸にする場合、この制限は構築に直接影響するでしょう。

友人同士の対戦では

レギュレーションはあくまで公式大会のための区分です。参加者が合意すれば自由に使えます。懐かしいカードを持ち寄って遊ぶ集まりでは、こうしたデッキが主役になることもあるでしょう。

デッキを組むときの考え方

エクストラで使う前提での話です。

4種類をどう配分するか

対象は4種類あります。それぞれを4枚ずつ入れれば16枚になりますが、他のカードの枠を圧迫します。

打点の目標を先に決めて、必要な枚数から逆算するほうが現実的でしょう。10枚で200が出るなら、12枚から14枚あたりが目安です。

ポットデスの役割

ティーブレイクでトラッシュを増やせるため、この4種類の中では中心的な立場になります。進化前のヤバチャも必要な点は忘れないでください。

エネルギーの構成

マッドパーティは無色2個です。どのタイプでも撃てるため、エネルギーの選択は自由でしょう。他に採用するカードに合わせて決められます。

手札を回す手段

該当ポケモンを手札に集め、トラッシュに送るという循環が必要です。山札を大きく引くカードは、この構成では特に重要になります。

倒されても続く構成

HP60のポケモンが主軸なので、倒されることは前提です。次を出して攻撃を続けられるよう、枚数に余裕を持たせてください。

番ごとの動かし方

4種類の進化ラインを整理するカードゲームのオリジナルビジュアル

実際の流れを組み立てます。

1番目の番

ヤバチャや他の該当ポケモンをベンチに並べます。この段階ではまだトラッシュが薄いため、打点は出ません。

手札を回して、該当ポケモンを集めることに集中してください。

2番目から3番目の番

ポットデスへ進化させ、ティーブレイクでトラッシュを増やし始めます。1匹で1枚ずつ、複数匹なら複数枚が送れます。

同時に山札も掘れるため、手札が細りません。

4番目以降の番

トラッシュが10枚前後まで積み上がったら、200が出る計算です。攻撃前に必ず数え直してから撃ってください。

終盤の詰め方

倒されるたびにトラッシュが増えるため、後半になるほど打点は上がります。相手のサイドが残り少なくなる頃には、多くのポケモンが射程に入っているはずです。

数を並べる構成の考え方

HP60のポケモンが主軸という前提を理解しておきます。

倒されることが前提

相手はこちらを何度も倒すことになります。1匹あたりサイド1枚しか渡さないため、6回倒されるまで負けません。

その間にこちらは打点を伸ばし続けられるという、非対称な構造です。

相手に多く要求する

相手がexポケモンを主軸にしているなら、こちらは3回倒せば勝ちです。倒す回数の差が、そのまま勝ち筋になります。

ベンチの数を保つ

倒されたら次を出す。この循環が止まると盤面が空です。場にポケモンが1匹もいなくなった時点で負けになるというルールがあるため、補充は打点の維持だけでなく敗北の回避にも直結します。

逃げるコストの軽さ

ポットデスは無色1個で下がれます。倒されそうな場面で下げる選択も取れるため、盤面の維持に役立つでしょう。

練習で確かめる3つの数字

記録を残すと改善点が見つかります。

何番目に200が出たか

10回まわして、平均で何番目にトラッシュが10枚に届いたかを数えます。遅いなら、トラッシュを増やす手段が足りていないでしょう。

攻撃時のトラッシュ枚数

撃つたびに何枚あったかを記録します。平均が10枚に届いていれば、200前後を安定して出せているということです。

倒された回数と打点の関係

倒された回数が増えるほど、トラッシュも厚くなります。後半に打点が伸びているかを確認すれば、この仕組みが機能しているか分かるでしょう。

記録の読み方

3つの数字は連動しています。トラッシュを増やす手段が多ければ打点が早く伸び、倒されてもすぐ立て直せる。どれか1つが低いなら、そこが全体の足を引っ張っています。

苦手な相手

穴も整理しておきます。

悪タイプへの弱点

ポットデスの弱点は悪で×2です。HP60なので、弱点を突かれなくても多くの攻撃で落ちます。

倒されること自体は前提の構成ですが、相手が一方的にサイドを進める展開にならないよう、こちらも打点を出し続ける必要があるでしょう。

トラッシュに干渉してくる相手

トラッシュのカードを山札に戻す効果を使われると、打点が下がります。この仕組みを直接崩されるため、最も厳しい相手でしょう。

序盤に押し切ってくる相手

トラッシュが積み上がるまでは打点が出ません。準備が整う前に決着をつけられる展開が、最も苦しい負け方です。

特性を封じてくる相手

ティーブレイクが止まると、トラッシュを増やす速度が落ちます。手札を捨てる別の手段も用意しておきたいところ。

損失を利益に変える設計

マッドパーティに限らず、こうした発想のカードには共通の読み方があります。

何を数えるかを確認する

トラッシュの枚数、手札の枚数、場のポケモンの数、サイドの残り。数える対象が違えば、必要な準備もまったく変わります。

マッドパーティはトラッシュを数えるため、捨てる手段の多さがそのまま打点になります。

増やす経路を洗い出す

トラッシュを厚くする方法は複数あります。特性で送る、手札ごと捨てる、倒されて送られる。経路が多いほど、条件を満たす速度は上がるでしょう。

相手に崩されないか

数える対象に相手が干渉できるなら、その対策も必要です。トラッシュを山札に戻す効果は、この仕組みを直接崩します。

見返りとの釣り合い

準備に時間がかかるぶん、決まったときの打点は大きくなります。その時間を耐えられる構成かどうかを、先に確認してください。

発売当時の話題

このカードが登場したときの背景も知っておくと、設計の意図が見えてきます。

4枚まとめて収録された

公式のニュースでは、ワザ「マッドパーティ」を持つポケモンが4枚収録されると案内されていました。最初から複数種類を組み合わせて使う前提で設計されていたことが分かります。

数字の大きさが強調された

ニュースでは、15枚で300ダメージという数字が示されていました。当時の環境では、この打点で多くのポケモンを1発で倒せる水準だったと説明されています。

イラストの統一感

公式のニュースでは、どのイラストもパーティを楽しんでいるポケモンが描かれていると紹介されています。デッキシールドとデッキケースも同じテーマで作られました。

ゲームとしての仕組みと、カードの見た目が同じテーマでまとまっているという点も、このカード群の魅力でしょう。

エクストラで遊ぶという選択

スタンダードで使えないカードとの付き合い方です。

対戦機会の探し方

エクストラを扱うイベントは、公式のイベント検索や店舗の告知で見つかります。開催頻度はスタンダードほど多くないため、事前に調べてから予定を立ててください。

身内での対戦

参加者が合意すれば、レギュレーションを気にせず遊べます。同じ時期のカードを持ち寄れば、当時の環境をそのまま再現することもできるでしょう。

当時のレシピをそのまま使わない

公開されている過去のデッキレシピには、現在のエクストラで禁止されたカードが含まれている場合があります。必ず公式の一覧と照らし合わせ、該当するカードは別のものに置き換えてください。

集める楽しみ

対戦で使わなくても、イラストが気に入って集めるという選び方もあります。4種類を揃えると、テーマの統一感が見えてくるはずです。

集めるときの視点

購入前に確認したい点です。

収録商品

強化拡張パック「爆炎ウォーカー」に収録されています。発売から時間が経っているため、店頭のパックではなく単品で探すことになるでしょう。

4種類を揃える費用

対象が4種類あるため、揃える枚数は多くなります。必要な枚数を書き出し、複数のショップの販売価格を並べて総額を確認してから買い始めるのが確実でしょう。

状態の見方

古いカードは白かけや反りが出ている場合があります。通販で買うなら状態の記載を必ず読みましょう。対戦で使う前提なら、多少の傷を許容して安く買う選び方もあります。

よくある質問

マッドパーティはデッキ名ですか

ワザの名前です。このワザを持つポケモンを軸にした構築を指して、デッキ名のように使われることもあります。

対象は何種類ありますか

公式のニュースでは、爆炎ウォーカーに4枚収録されたと説明されています。ガラル バリコオル、デデンネ、ポットデス、ホルビーの4種類です。

場にいるポケモンも数えますか

数えません。テキストは「自分のトラッシュにある」と限定しています。場や手札のカードは対象外です。

300ダメージは現実的ですか

15枚をトラッシュに送る必要があるため、簡単ではありません。10枚前後で200を安定して出せる構成のほうが実戦的でしょう。

今のスタンダードで使えますか

使えません。爆炎ウォーカーはソード&シールドシリーズの商品です。エクストラであれば使える可能性がありますが、禁止カード一覧の確認が必要でしょう。

初心者でも組めますか

トラッシュの枚数を毎ターン数える必要があり、構築も4種類の配分を考えることになります。まずはスタンダードで基本を覚えてから触るほうが無理がないでしょう。

マッドパーティという設計の面白さ

トラッシュに送った枚数がそのまま火力になるという発想は、ポケモンカードの中でも珍しい部類に入ります。普通なら損失であるはずの行為が、準備そのものになるわけです。

しかも同じワザを持つポケモンが4種類あるため、条件を満たす経路は複数あります。特性で捨てる、手札ごと捨てる、倒されて送られる。どの道もトラッシュを厚くしてくれます。

現在のスタンダードでは使えませんが、エクストラという場は残されています。まず公式のレギュレーションページと禁止カード一覧で現在の内容を確かめ、そのうえで手元のカードと照らし合わせてください。トラッシュを10枚まで積み上げる練習から始めれば、この仕組みの面白さが体感できるはずです。