対戦の準備で手札を7枚引いたのに、たねポケモンが1枚もない。始めたばかりの頃に一度は経験する場面です。このときどう処理すればよいのか、相手は何をするのかを知らないまま進めると、後でトラブルです。公式のルールでは手順がはっきり決まっており、覚えてしまえば迷うことはありません。ここでは公式の案内をもとに、処理の流れと事故を減らす構築の考え方を整理しました。対戦前に確認したい点も、順番に見ていきます。準備の前に覚えられます。
この記事で分かること
- たねポケモンがない場合の引き直し手順
- 相手が追加で引ける枚数のルール
- 引き直しが続いたときの扱い
- 場からポケモンがいなくなる負け方
- 事故を減らすデッキの組み方
たねポケモンとは何か
まず用語を確認します。
場に直接出せるポケモン
公式のFAQでは、たねポケモンとは場に直接出すことができるポケモンだと説明されています。カードの左上あたりに「たね」と書かれています。
一方、1進化や2進化と書かれているポケモンは場に直接出せません。進化アイコンに書かれているポケモンに重ねることで、初めて場に出せる仕組みです。
対戦を始めるために必須
対戦の準備では、バトル場にたねポケモンを1枚置く必要があります。手札に1枚もなければ、そもそも対戦を始められません。
だからこそ、引き直しという救済の手順が用意されています。
引き直しの手順
公式の案内に沿って順番に確認します。
相手に見せて確認してもらう
公式の案内では、まず相手に手札を見せます。たねポケモンが手札にないことを確認してもらってください。その後に手札をすべてもどし、デッキをよくきって引きなおします。
自分だけで判断して引き直すのではなく、相手の確認を挟むという点が重要です。黙って引き直すと、後で行き違いが起きます。
手札はすべて山札に戻す
一部だけを戻すのではありません。7枚すべてを山札に戻し、よく切ってから新しく7枚を引きます。
相手が追加で引ける
公式の案内によると、自分が引きなおした回数と同じまで、相手は山札からカードを引くことができます。引くかどうかは相手の任意です。
つまり1回引き直せば相手は1枚、2回なら2枚まで引ける計算です。引き直しは無料ではなく、相手に有利を与える行為だと理解してください。
相手が引くタイミング
公式の案内では、準備の流れの中でこう説明されています。相手の手札を確認し、サイドを置くところまで準備をします。相手も準備し終えたあとで、山札を1枚引いて手札に加えることができます。
このときに引いたのがたねポケモンだったら、ベンチに出すことができます。出さなくても構いません。
引き直しが続いた場合

何度も続くこともあります。
5回続いたときの扱い
公式のFAQには、たねポケモンが手札に1枚もないことが5回続いた場合の質問があります。回答によると、その場合、0枚から5枚のうち、どれだけカードを多く引くかを相手が選ぶことができます。
つまり相手は必ず5枚引くわけではなく、引く枚数を自分で決められるという扱いです。
なぜ選べるのか
多く引きすぎると、手札が扱いにくくなる場合もあります。相手にとって最善の枚数を選べるようにする配慮でしょう。
おたがいにいない場合
公式の案内では、おたがいにたねポケモンがいない場合についても説明されています。その場合は、おたがいに手札を見せあって、山札を置く手順からやりなおします。このとき追加で山札は引きません。
どちらかが多くやりなおした場合は、その回数ぶんまで相手は山札を引くことができます。
対戦中にポケモンがいなくなったら
準備段階とは別の話です。
場が空になると負け
公式のFAQでは、場にポケモンが1匹もいなくなった場合、いなくなった側のプレイヤーの負けになると説明されています。
サイドが何枚残っていても関係ありません。この条件で決着することは、序盤に実際に起こります。
ベンチの重要性
バトル場のポケモンが倒されたとき、ベンチから次のポケモンを出します。ベンチが空なら、その時点で負けです。
序盤にたねポケモンを1匹しか置けなかった場合、この負け方が現実的なリスクです。
場に出したポケモンは戻せない
公式のFAQでは、場に出したポケモンを手札にもどすことはできないと説明されています。一度出したら、きぜつするまで場に残る形です。
事故を減らすデッキの組み方
引き直しを減らすには、構築の段階で手を打つ必要があります。
たねポケモンの枚数を確保する
デッキ60枚のうち、たねポケモンが何枚入っているかが引ける確率を決めます。枚数が少ないほど、引き直しの回数は増えます。
進化ポケモンを軸にするデッキでも、たねポケモンの総数は十分に確保しておきたいところです。
目安になる枚数
一般的には、たねポケモンを8枚から12枚ほど入れる構成が多く見られます。7枚引いて1枚も来ない確率を、実際に計算してみると感覚が掴めます。
デッキに10枚入っていれば、7枚のうち少なくとも1枚がたねである確率はかなり高くなります。
進化ラインの設計
2進化のポケモンを主軸にする場合、たねと1進化と2進化をそれぞれ揃える必要があります。進化ラインの本数を増やすほど、たねの総数も自然に増えるという関係です。
役割を持つたねポケモン
ただ枚数を増やすだけでなく、山札を引く特性を持つポケモンや、ベンチを守る役割を持つポケモンを選べば、引けたときの価値も上がります。
同じ1枚でも、置いておくだけで仕事をするポケモンなら、腐る場面が減るでしょう。
確率で考える枚数の目安
感覚ではなく数字で判断すると、構築の精度が上がります。
7枚に1枚も来ない確率
デッキ60枚のうち、たねポケモンが少ないほど引けない確率は上がります。8枚入れた場合と12枚入れた場合では、引き直しの頻度が体感できるほど変わります。
正確な確率を計算しなくても、10回まわして何回引き直したかを数えるだけで傾向は掴めるでしょう。
実際に回して数える
デッキを組んだら、シャッフルして7枚引く作業を10回繰り返してください。たねポケモンが1枚も来なかった回数が2回を超えるなら、枚数を増やす判断ができます。
この作業は5分程度で終わります。大会の前日にやっておく価値は十分にあるでしょう。
枚数を増やすときの選び方
単純に数を増やすより、役割を持つたねポケモンを足すほうが無駄になりません。山札を引く特性、エネルギーを配る特性、相手を呼び出すワザ。引けたときに仕事があるカードを選んでください。
進化前の枚数も見る
進化ポケモンを主軸にする場合、その進化前もたねポケモンです。進化ラインを厚くすることが、そのまま事故率の低下につながります。
序盤の1匹をどう守るか

引き直しを乗り越えても、置いた1匹が倒されれば終わりです。
複数匹を並べる
手札にたねポケモンが複数あるなら、準備の段階でベンチに並べておきます。バトル場の1匹だけという状態は、最も危険な形です。
ベンチを狙う相手への警戒
ベンチにダメージを与えるワザを持つ相手なら、育成中のポケモンも削られます。並べる数と、狙われるリスクの釣り合いを考えてください。
呼び出しへの備え
相手がベンチのポケモンを引きずり出せば、育成中の1匹が前に出されます。入れ替え用のカードを数枚入れておけば、この動きに対応できるでしょう。
倒される順番を想定する
どのポケモンから狙われそうかを予想し、エネルギーをつける順番を調整します。失っても影響の小さいポケモンを先に前へ出す判断も有効です。
引き直しが起きたときの立ち回り
実際に起きてしまった場合の考え方です。
相手に有利が渡る前提で組み立てる
引き直した回数ぶん、相手は追加で引けます。この差を取り戻すには、こちらも展開を急ぐ必要があるでしょう。
ただし焦って無理な動きをすると、かえって崩れます。まずは盤面を作ることを優先し、差は少しずつ埋める意識で進めてください。
相手が引かない選択もある
相手は引くかどうかを選べます。引かなかった場合、差は生まれません。必ず不利になるわけではないという点は覚えておいてよいでしょう。
手順を正確に踏む
慌てて手札を戻してしまうと、相手が確認できません。相手に見せる、確認してもらう、それから戻す。この順番を守れば、後から問題になることはないはずです。
山札を引くカードとの関係
事故を減らす手段は、たねポケモンの枚数だけではありません。
手札を作り直すサポート
手札を大きく引き直せるサポートがあれば、準備後の1番目で状況を立て直せます。ただし公式の案内では、先攻の最初の番にサポートは使えないと説明されています。
先攻を取った場合、この手段は2番目の番まで使えない点に注意してください。
山札からポケモンを持ってくるグッズ
たねポケモンを山札から直接ベンチに出せるカードがあれば、手札に来なくても展開できます。グッズは自分の番に何枚でも使えるため、複数枚を重ねる動きも可能です。
先攻と後攻の違い
公式の案内では、先攻プレイヤーの最初の番はワザを使うことができないと説明されています。また先攻の最初の番にサポートも使えません。
つまり先攻の1番目にできるのは、ベンチにポケモンを出す、エネルギーをつける、グッズやどうぐを使う、特性を使うといった行動です。
特性は使える
公式のFAQでは、先攻の最初の番でも特性は使えると説明されています。1回の番で複数のポケモンの特性を使うこともできます。
山札を引く特性を持つポケモンを引けていれば、先攻1番目から手札を増やせる計算です。
大会での扱い
公式の場では、手順の正確さが求められます。
宣言してから動く
たねポケモンがないと分かったら、まず相手に伝えます。黙って手札を戻す行為は、意図がなくても疑いを招くでしょう。
ジャッジに確認する
処理に迷ったら、進める前にジャッジへ質問してください。曖昧なまま進めると、後から盤面を戻せなくなります。
フロアルール
公式の案内では、参加者が気持ちよく対戦を楽しめるようにするためのフロアルールが定められていると説明されています。手順を守ることも、その一部だと考えてよいでしょう。
準備全体の流れを確認する
引き直しは準備の一部です。全体の順番も押さえておきましょう。
対戦開始までの手順
公式の案内によると、はじめにあいさつをして握手します。じゃんけんをして、勝ったプレイヤーが先攻か後攻かを選びます。山札を置き、上から7枚を引いて手札にします。
手札からたねポケモンを1枚選んでバトル場に裏向きで出し、まだたねポケモンがあれば5枚までベンチに裏向きで出します。山札の上から6枚をサイドに置き、ポケモンを表にして対戦開始です。
ベンチに何匹置くか
ベンチは5匹までです。手札にたねポケモンが複数あるなら、この段階で並べておくほうが安全でしょう。
バトル場の1匹が倒されたときに出せるポケモンがいなければ、その時点で負けになります。
サイドは山札から抜かれる
サイドの6枚は山札から取られます。デッキに1枚しか入れていないカードが、ここに埋まる可能性は常にあるという点も覚えておいてください。
デッキを組むときの確認順序
事故を減らす作業を、手順として固定しておきます。
1 たねポケモンを数える
まずデッキ全体でたねポケモンが何枚あるかを数えます。この数字が事故率の土台になります。
2 役割を確認する
引けたときに何ができるかを、1枚ずつ確認します。壁にしかならないカードばかりなら、役割を持つポケモンに差し替える余地があるでしょう。
3 展開手段を数える
山札からたねポケモンを出せるカードが何枚あるかを数えます。手札に来なくても展開できる経路があれば、実質的な事故率は下がります。
4 実際に回す
シャッフルして7枚引く作業を10回繰り返します。数字で確かめてから、必要なら枚数を調整してください。
練習で確かめる3つの数字
記録を残すと、構築の弱点が数字で見えてきます。
引き直した回数
10回分の準備を試して、引き直しが何回起きたかを数えます。2回を超えるようなら、たねポケモンの枚数を見直す材料になります。
準備後のベンチの数
対戦開始時にベンチへ何匹置けたかを記録します。平均が2匹を下回るなら、序盤に場が空になるリスクが高い構成だと判断できます。
最初の番にできたこと
先攻の1番目に何ができたかを書き留めます。何もできない番が続くなら、グッズや特性による展開手段が足りていないでしょう。
記録の使い方
3つの数字は連動しています。たねが多ければ引き直しが減り、ベンチも埋まり、最初の番の選択肢も増える。どれか1つが低いなら、そこが全体の足を引っ張っています。
相手の引き直しを見たときの読み方
自分だけでなく、相手側で起きたときの話です。
相手のデッキ構成を推測する
引き直しが起きたということは、相手のたねポケモンが手札に来なかったという事実だけが分かります。そこから構成まで断定はできませんが、進化を重ねるデッキの可能性は考えられるでしょう。
追加ドローを使うかどうか
こちらは引き直しの回数ぶんまで追加で引けます。手札がすでに整っているなら、引かない選択も有効です。カードを引きすぎて山札を減らすことが不利になる場面もあります。
相手の準備も観察する
対戦の準備では、相手が何匹ベンチに置いたかも見えます。1匹しか置けていないなら、序盤にそこを狙う展開が視野に入るでしょう。
展開の速さで差をつける
相手が出遅れているなら、その番のうちに盤面を作る好機です。準備の差が最も大きいのは序盤なので、ここで押し込めるかが分かれ目になります。
初心者がつまずきやすい点
始めたばかりの人が誤解しやすい部分をまとめます。
進化ポケモンは場に出せない
手札に進化ポケモンがあっても、たねポケモンの代わりにはなりません。進化アイコンに書かれたポケモンに重ねる形でしか場に出せないためです。
引き直しは負けではない
たねポケモンが来なくても、引き直せば対戦は始められます。焦らず手順どおりに進めてください。
相手の引き直しにも対応する
相手が引き直した場合、こちらが追加で引けます。引くかどうかは自分で選べるので、手札の状況を見て判断してください。
よくある質問
たねポケモンがないとき黙って引き直してよいですか
いけません。公式の案内では、相手に手札を見せて確認してもらってから戻すと説明されています。この確認を省くと、後で行き違いが起きます。
引き直しは何回までできますか
回数の上限は示されていません。たねポケモンが来るまで繰り返す形です。ただし引き直した回数ぶん、相手は追加で引けます。
相手は必ず追加で引きますか
引くかどうかは相手の任意です。5回続いた場合でも、相手は0枚から5枚のうち何枚引くかを自分で選べます。
引き直しても不利になりませんか
相手に追加のドローを与えるため、有利とは言えません。ただし相手が引かない選択をすることもあり、必ず大きな差がつくわけではないでしょう。
たねポケモンは何枚入れるべきですか
デッキの構成によりますが、8枚から12枚ほどを入れる構成が多く見られます。進化ラインの本数と合わせて、総数を確認してみてください。
ベンチに1匹も置かないとどうなりますか
置かないこと自体は可能です。ただしバトル場のポケモンが倒された時点で場が空になれば、その時点で負けです。手札にたねポケモンがあるなら、置いておくほうが安全でしょう。
たねポケモンの事故と向き合う
引き直しの手順そのものは単純です。相手に見せて確認してもらい、手札を戻して引き直す。相手は引き直した回数ぶんまで追加で引ける。この3点を覚えておけば、対戦中に困ることはありません。
大切なのは、事故が起きてから慌てるのではなく、構築の段階で確率を下げておくことでしょう。たねポケモンの総数を数える、進化ラインの本数を見直す、役割を持つたねを選ぶ。この作業はデッキを組むたびに行う価値があります。
そして対戦中は、ベンチが空にならないよう常に気を配ってください。場からポケモンがいなくなれば、サイドが何枚残っていても負けになります。準備段階の1匹の差が、終盤の勝敗を分けることは珍しくありません。
