デッキ紹介で「古代」という言葉を見かけて、何を指すのか判然としないまま読み進めた方もいるはずです。タイプでもなければ進化の段階でもない、独自の分類が使われています。この記事では、この分類が何を意味するのかを整理したうえで、支えるカードの役割と番ごとの動かし方をまとめました。最初に、トラッシュへ基本エネルギーを置く役割があるかを見ましょう。相手に取られるサイドも見ながら役割を分けます。あわせて、今どこで遊べるのかまで確認できます。

この記事で分かること

  • 「古代」という分類が指すもの
  • 古代デッキを支える3枚のカードの役割
  • トドロクツキexの性能と使いどころ
  • 序盤から終盤までの回し方
  • 現在のレギュレーションでの扱いと集め方

古代デッキが指すもの

古代デッキは、カードに「古代」と書かれたポケモンを軸に組む構築を指します。タイプの括りではないため、複数のタイプが同じデッキに同居する形です。

この分類が生まれたのは、拡張パック「古代の咆哮」と「未来の一閃」からです。ポケモンカードゲーム公式の案内によれば、この2つのパックは2023年10月27日に発売されました。

分類そのものに効果はありません。カードに書かれているだけでは、何も起きない表記です。価値が生まれるのは、「古代」を参照するカードと組み合わせたときです。特定の分類だけを対象にした支援カードが用意されており、それらを使うために揃えるという構造になっています。

対になる分類として「未来」もあります。同じ時期の2つのパックが、それぞれの分類を担当する形で作られました。どちらも仕組みは同じで、参照するカードの側が違うだけです。混ぜて組むこともできますが、支援カードの恩恵は片方にしか乗りません。

この構造は、デッキ構築の考え方にも影響します。タイプで揃えるのではなく、分類で揃えるという発想です。エネルギーの色は増えやすい一方、支援カードの恩恵は全員が受けられます。

古代デッキを支える3枚のカード

分類を活かすカードのうち、代表的な3枚を確認します。それぞれ役割が違います。

サポート「オーリム博士の気迫」

エネルギーの供給を担うのがこのカードです。効果は、自分の「古代」のポケモンを2匹まで選び、トラッシュから基本エネルギーを1枚ずつつけるというものです。その後、山札を3枚引く効果も付いています。

注目したいのは、トラッシュから持ってくる点です。山札からではないため、あらかじめエネルギーをトラッシュに送っておく動きと噛み合います。

トラッシュにエネルギーを送る動きは、山札を掘るカードや、コストとしてカードを捨てる効果で作れます。この準備が回っているかどうかで、加速の速度は別物です。

加速と手札補充を1枚でこなす設計は、構築の枠を節約できるという意味で価値があります。サポートは自分の番に1枚しか使えないぶん、1枚あたりの働きが大きいカードほど採用の優先度は上がるものです。

ポケモンのどうぐ「ブーストエナジー古代」

守りを補強するのがこのどうぐです。つけた「古代」のポケモンは、最大HPが60増えます。加えて、特殊状態にならず、受けている特殊状態は回復するという効果を持ちます。

HPが60増える効果は、耐えられる攻撃の幅を広げます。HP230のポケモンなら290まで伸びる計算です。相手の打点がぎりぎり届く設計だった場合、この60があるだけで倒されません。

特殊状態への耐性も見逃せない部分です。すでに受けている特殊状態を回復する効果もあるため、つけた瞬間に立て直せます。どくややけどで削られる展開を避けられるうえ、マヒや眠りで動けなくなる事故も防げます。攻めと守りの両面で保険になるカードです。

トドロクツキex

攻撃役の代表がトドロクツキexです。HP230のたねポケモンで、拡張パック「古代の咆哮」に収録されています。

ワザは2つあります。「くるいえぐる」は相手のバトルポケモンをきぜつさせ、その後このポケモンに200ダメージを受けるという効果です。相手のHPに関係なく倒せる代わりに、こちらも大きな代償を払います。

もう1つの「カラミティストーム」は基本のダメージが100です。のぞむなら場に出ているスタジアムをトラッシュでき、その場合は120ダメージが追加されます。条件を満たせば220に届く計算です。

2つのワザは、使い分ける前提で設計されています。どちらか一方だけを使う構築では、性能を引き出しきれません。通常はカラミティストームで削り、相手のHPが高すぎる場面でくるいえぐるを選ぶ形が基本になるでしょう。

分類を活かす構築の考え方

エネルギーを加速する抽象的なカードゲームの演出

支援カードを使うには、対象になるポケモンを一定数そろえる必要があります。枠の配分をどう考えるかを整理します。

第1に、攻撃役を「古代」で固めることです。オーリム博士の気迫は対象を2匹まで選べるため、加速したいポケモンが分類を持っていなければ意味がありません。

第2に、補助役をどうするかです。山札を掘る特性を持つポケモンや、入れ替えを助けるポケモンには、分類を持たないものもあります。支援を受けられない代わりに役割で貢献する枠として、割り切って入れる判断もあります。

第3に、エネルギーの色です。「古代」には複数のタイプが含まれるため、混ぜすぎると必要な色がそろわない事故が増えがちです。1色か2色に絞るところから始めてみてください。

第4に、トラッシュへ送る手段です。オーリム博士の気迫が機能する前提を作る部分であり、ここを軽視すると加速が空回りします。

分類でまとめるという発想は、通常のタイプ別構築とは考え方が違います。慣れるまでは、支援カードの対象になっているかどうかを1枚ずつ確認しながら組むのが確実でしょう。

古代デッキの回し方

番ごとにやることを決めておくと、実戦で迷いません。3段階に分けて確認します。

番の流れそのものは、一般的なデッキと大きくは変わりません。違うのは、トラッシュの状態を常に意識する点です。

序盤の目標

最初の目標は、たねポケモンを場に並べることです。あわせて、エネルギーをトラッシュに送る動きを進めます。オーリム博士の気迫はトラッシュから供給するため、そこが空では機能しません。

手札を掘るカードは、序盤に使い切って構いません。抱えたまま試合が進む形は避けたいところです。温存しても、次の番に同じ枚数を引ける保証はないためです。

ブーストエナジー古代をつける相手も、この段階で考えておきましょう。前に出す予定のポケモンにつけておけば、相手の計算を狂わせられます。

中盤の組み立て

中盤は、オーリム博士の気迫で2匹に同時にエネルギーをつける動きが中心です。1回の使用で盤面が大きく進むため、使う番の選択が重要です。

攻撃はカラミティストームを基本にします。スタジアムをトラッシュするかどうかは、相手の盤面と自分の打点の必要量で判断してください。自分にとって有利なスタジアムが場にある場合、あえて残す選択もあります。

相手の残りサイドも数えておきましょう。トドロクツキexが倒されると、相手はサイドを2枚とります。何回まで倒されてよいかを把握しておいてください。

終盤の詰め方

終盤は、くるいえぐるの使いどころが焦点です。HPの高いポケモンを1体処理できる代わりに、こちらは200ダメージを受けます。

使うタイミングは、その後に倒されても勝てる場面に限るのが基本です。残りサイドを数え、こちらが先に取り切れるかどうかを計算してから宣言してください。

倒し切れない場合は、後ろに下げて別のアタッカーに交代する手もあります。ブーストエナジー古代がついていれば、耐えて次の番に回す判断もしやすくなります。

くるいえぐるを使う前の確認

強力なワザほど、使う前の確認が要ります。3点だけ挙げておきます。

1点目は、相手の残りサイドです。倒したあとにこちらが倒されると、相手は一気に前進する形です。それでも自分が先に取り切れるかを数えてください。

2点目は、次のアタッカーの準備です。倒されたあとに攻撃を再開できる状態を作っておかないと、勢いが止まります。ベンチにエネルギーを配れているかを確認しましょう。

3点目は、他に倒す手段がないかどうかです。カラミティストームで届くなら、そちらを選ぶほうが損失は小さくなります。代償を払う価値がある場面かを、その都度考えてください。

古代デッキの強みと弱点

長所と短所を並べておくと、負けた原因を特定しやすくなります。

強みの1つ目は、エネルギー供給の速さです。オーリム博士の気迫は2匹に同時につけられるため、盤面が一気に整います。

2つ目は、HPに関係なく倒せる手段を持つ点です。くるいえぐるがあるため、耐久を上げてくる相手にも答えを出せます。

3つ目は、特殊状態への耐性です。ブーストエナジー古代をつけておけば、状態異常で削る戦術は通りません。

弱点の1つ目は、トラッシュへの依存です。エネルギーがトラッシュにない状態では、オーリム博士の気迫が空振りします。序盤の準備が滞ると、加速も止まります。

2つ目は、くるいえぐるの代償です。200ダメージを自分で受けるため、使ったあとは倒されやすい状態です。連発できるワザではありません。

3つ目は、サポートを止められたときの脆さです。手札を捨てさせる効果や、サポートを使えなくする効果を受けると、供給の中心が機能しなくなります。

古代デッキへの対策

対戦相手として当たる場合の考え方も押さえておきましょう。使う側にとっては弱点の裏返しです。

効きやすいのが、トラッシュに干渉する手段です。オーリム博士の気迫はトラッシュのエネルギーを使うため、そこを減らせれば加速が止まります。

次に、サポートを使わせない形です。手札を減らす効果や、サポートの使用を制限する効果があれば、供給の中心を封じられます。

3つ目が、こちらの盤面にスタジアムを置かない選択です。カラミティストームの追加ダメージはスタジアムをトラッシュする条件で発動するため、場に何もなければ条件を満たせません。ただし相手が自分でスタジアムを出してくる場合もあります。

4つ目が、くるいえぐるを使わせない立ち回りです。HPの高いポケモンを前に出さず、倒されても損失の小さいポケモンで受ける形にすれば、切り札の価値が下がります。

現在のレギュレーションでの扱い

古代の護符と架空のドラゴンを表すイラスト

ここは必ず確認してください。使えると思って買ったカードが、大会で使えないという事態を防ぐためです。

ポケモンカードゲーム公式の案内では、2026年1月23日から、スタンダードで使えるのはカード左下のマークがH・I・Jのカードだけです。この範囲は毎年入れ替わります。

拡張パック「古代の咆哮」は2023年10月の発売です。当時のカードは、現在のスタンダードの範囲から外れています。手元のカードは、実物の左下を見て判断してください。

「古代」の分類を持つカードは、複数のパックにまたがって登場しました。すべてが同じ扱いというわけではないため、1枚ずつ確認する必要があります。名前や分類ではなく、マークで判断するのが確実です。同じポケモンでも収録先によって扱いが変わります。

なお、使える範囲が変わるのはスタンダードだけです。エクストラレギュレーションであれば、より広い範囲のカードを使えます。

エクストラで古代デッキを組む場合

スタンダードで使えないカードも、エクストラなら選択肢に入ります。組むときの注意点は次のとおりです。

第1に、使用できないカードの確認です。エクストラには個別に指定された使えないカードがあり、指定は随時更新される仕組みです。大会に出る前に、公式のレギュレーションページで最新の一覧を見てください。

第2に、相手の打点が高くなる点です。過去のカードまで使えるため、HP230にブーストエナジー古代の60を足しても届く攻撃は存在します。スタンダードで通用した耐久が、そのまま通るとは限りません。

第3に、妨害の手段も豊富です。サポートを封じるカードや、トラッシュに干渉するカードが飛んでくる可能性があります。供給が止まったときの代替手段を用意しておくと安心です。

第4に、対戦相手の構築が読みにくくなる点です。使えるカードが多いぶん、当たる相手の幅も広がります。特定の相手を狙い撃つより、幅広く動ける形を目指すほうが安定するでしょう。

遊ぶ場としては、公式が開催するエクストラの大会に加え、対応しているカードショップの自主大会があります。参加前に、どのレギュレーションで行われるかを主催者へ確認してください。

古代デッキのカードを揃える手順

無駄な出費を避けるため、順番を決めて買い進めます。

第1に、遊ぶ場を決めてください。エクストラなのか、身内で遊ぶのかで、そろえるカードの範囲が変わります。ここを飛ばすと、使えないカードを買うことになります。

第2に、攻撃役を確保します。トドロクツキexを軸にするなら、引ける確率を上げる枚数が必要です。

第3に、支援カードを揃えます。オーリム博士の気迫とブーストエナジー古代が、この構築の骨格を作ります。予算の配分に迷ったら、ここを優先してください。

購入は単品で買うほうが確実です。数年前のパックは店頭に並んでいない場合があります。販売価格は店舗ごとに差が出るため、当サイトのカード別ページで複数のショップを比べてから注文しましょう。

練習で確認しておく3つの数字

組んだあとは、感覚ではなく数字で確かめてください。修正すべき箇所が具体的に見えてきます。

1つ目が、オーリム博士の気迫を使えた番です。想定より遅いなら、トラッシュへエネルギーを送る手段が足りていません。序盤の動きを見直す段階です。

2つ目が、ブーストエナジー古代をつけられた回数です。引けていないなら枚数の問題、つける前に倒されているなら順番の問題です。原因を切り分けてください。

3つ目が、くるいえぐるを使った番とその後の結果です。使ったあとに逆転された試合が多いなら、判断が早すぎる可能性があります。使う条件を厳しくしてみましょう。

記録は簡単なもので構いません。3項目を書き留めるだけでも、次の調整の根拠です。

古代デッキに関するよくある質問

判断に迷いやすい点を、質問形式で補足します。

「古代」はタイプですか。タイプではありません。カードに書かれた分類で、複数のタイプのポケモンが同じ分類に属します。

古代デッキはどんな相手に強いですか。HPの高いポケモンを主役にした相手に対して、くるいえぐるという答えを持っています。逆に、倒されても損失の小さいポケモンで受けてくる相手は苦手です。

支援カードは何枚入れますか。オーリム博士の気迫は加速の中心であるため、引ける確率を高める枚数が基本です。ブーストエナジー古代は、つけたい対象の数に合わせて調整してください。

「未来」と混ぜられますか。デッキに入れること自体はできます。ただし支援カードは片方の分類しか参照しないため、恩恵は分散します。

くるいえぐるは何度も使えますか。使うたびにこのポケモンが200ダメージを受けるため、連発は現実的ではありません。切り札として1回使う前提で考えてください。

ブーストエナジー古代はどのポケモンにつけられますか。「古代」のポケモンが対象です。分類がないポケモンにはつけられません。

スタンダードで使えますか。2023年発売のパックのカードは、現在の範囲から外れています。手元のカードの左下のマークで確認してください。

「古代」のカードを集めるときの見方

対戦で使う目的と、手元に置く目的では、選び方が変わります。整理しておきます。

対戦目的なら、レアリティは問いません。効果はレアリティで変わらないため、通常版で十分です。必要な枚数を最短で揃えるほうが、結果として満足度は高くなります。

集める目的なら、イラスト違いの高レアリティ版が候補です。「古代」のポケモンは造形に特徴があり、イラストの評価で選ばれる場合もあります。

価格の動き方も、目的によって違います。スタンダードで使えなくなったカードは、対戦目的の需要が下向きです。一方、人気のポケモンは飾る目的の需要が下支えするため、対戦の使用率だけでは説明できない動きを見せます。

購入前には、収録パック名とカード番号を確認してください。同じポケモンでも収録先が違えば別のカードです。そのうえで、当サイトのカード別ページで販売価格と買取価格を比べると、買うか待つかの判断がつきます。

分類でまとめる構築は、慣れると組み立てが速くなります。対象になるカードを見分ける目が育つためです。

古代デッキの現在地と次の一手

古代デッキは、「古代」の分類を持つポケモンと、その分類を参照する支援カードを組み合わせた構築です。オーリム博士の気迫が2匹同時のエネルギー供給を担い、ブーストエナジー古代がHPと特殊状態の両面を補強します。トドロクツキexは、削りと確定処理の2つのワザを使い分ける攻撃役です。

次にやることは1つです。手元の「古代」のカードを取り出し、左下のマークを1枚ずつ確認してください。使える場が決まれば、買い足すべきカードも見えてきます。必要な枚数が分かったら、当サイトの価格ページでショップごとの販売価格を比べておきましょう。